和紙の現場を訪ねる 第5回

坂本紙工業 有限会社

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本館のパンフレットや入場チケットに使われている紙は、いの町の仁淀川のほとりに工場をかまえる坂本紙工業さんで作られたものです。坂本紙工業さんでは、「印刷できる和紙」を特徴に、豊富な色合いと厚さの様々な紙を生産されています。

藩札を模した本館の入場チケット。紙は坂本紙工業さんで漉かれたものです。

藩札を模した本館の入場チケット。紙は坂本紙工業さんで漉かれたものです。

 今回は、その坂本紙工業さんの現場を訪ねてみました。

どんなお仕事をされていますか?

主に写経用紙などの印刷物にも使える約30種類ほどの紙を機械漉きで作っています。印刷できるというのが一番の特徴で、印刷のノリが良いと皆さん言ってくれます。写経用紙以外でいうと、千代紙や封筒・便箋などが多いですね。

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製造の工程としては、まず原料をくだいて撹拌し、機械で漉き上げ、それを選別して、枚数を数え、断裁、梱包をして出荷しています。出荷先は、関西や関東が多いですね。京都のお寺の写経用紙として使われていたりもします。他の用途としては、主にパッケージなどが多いのではないでしょうか。高知ではまず需要がないですね(苦笑)。

このお仕事を始めたきっかけは?

もともとは、昭和47年に両親が手漉きの和紙から始めました。その後、今の場所に移り機械漉きに変更したのが昭和49年、会社になったのが昭和59年ですから、現在で創業40余年ですかね。両親が始めた仕事を継ぐ形で今に至ります。

このお仕事で一番大変だと感じるのはどんな時ですか?

印刷できる紙というのは両親が始めたんですが、最初は印刷できると言ってもなかなか信じてもらえなくて、それがなかなか大変でしたね。ある時は、東京まで行って、問屋さん、印刷屋さんと印刷現場に立ち会ったこともありました。なにかあれば紙が原因と言われることも多いので、印刷は難しいですね。
紙の場合は、問屋さんから印刷屋さん、印刷屋さんから加工屋さんへという流れを踏むでしょう?だから、紙はやっぱり一番大事な仕事で、どこも一緒だと思いますが、原料代が上がっても、紙代は上げられないので厳しいですよ。

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紙の選別作業の様子。細かいキズやゴミが入っていないかなど、一枚一枚確認していきます。
ほこりや風が入ると作業できないので、窓を開けられず、夏場は暑くて大変なんだとか。

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できあがった紙は梱包され、全国に発送されていきます。紙といっても嵩が多くなるとかなり重たく、重労働です。

土佐和紙の魅力や使い方について教えてください。

いの町のペーパーラボさんでも、うちの紙を使った便箋を販売しています。印刷ができるので図柄を入れられるし、こういった封筒・便箋などは若い方にも使ってもらいやすくて、良いんじゃないでしょうかね。

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工場で働く女性陣。体力のいる現場ですが、皆てきぱきと急がしそうによく働かれていました。

 

坂本紙工業 有限会社
高知県吾川郡いの町大内185
tel.088-892-0183

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