●今、和紙はどんなものに使われていますか?

障子(しょうじ)紙、ふすま紙、ちぎり絵、人形、習字紙、版画(外国にも輸出している)、水墨画、日本画、たとう紙(着物のあとしまつ用)、たこ紙、魚拓(ぎょたく)用紙(魚の形をすみで和紙に取る)、絵または書物(本)の修理用(土佐典具帖紙が使われている)、お菓子などの包み紙、その他いろいろなものに使われています。

●昔は和紙はどのようなものに使われていましたか?

和紙の着物、ちょうちん、あんどん、うちわ、せんす、さいふ、薬入れ、ざぶとん、かさ、かるた、 地図、本、大福帳、温床紙(おんしょうし)、タイプライター用紙、コピー用紙、図画用紙、とう写版原紙、 その他いろいろなものに使われています。

●和紙にはどんな良さがありますか?

強い(破れにくい)、軽い、やわらかい、温かい(保湿性がよい)、墨(水)を良く吸う、色がつきやすい、 通気性が良い、その他いろいろな良さがあります。

●土佐和紙作りのさかんなところはどこですか?

今、高知県で手すき工場は31戸あります。そのうち、いの町に10戸、土佐市に15戸です。
(平成16年高知県紙及び製紙原料生産統計より)

●こまっていることや問題点はありますか?

1.今は和紙があまり使われなくなったこと
2.手すき職人のあとつぎがいない
3.紙すき用具を作る人の後継ぎがいない
このようなことに困っています。

●いの町で紙づくりがさかんな理由はなんですか?

仁淀川のおかげで「きれい」な水が多い。原料がいの町の近くで、栽培されている。吉井源太を中心に高度な「紙すき技術」「用具づくり」が代々、いの町に伝わっている。このような理由でさかんです。

●土佐和紙の特徴はなんですか?

和紙の種類が多く約300種類の紙が作られている。(紙の産地によって書道用紙とか障子紙しか作らない産地がある)薄くて強い(破れにくい)紙。「土佐典具帖紙」「薄様がんび紙」「図引紙」など、
厚さ0.03mmで世界の手すき紙では一番うすい紙です。
これらの薄い紙はいの町だけでしか作られていません。