紙を通じた日伊交流事業 第2弾!

【紙を通じた日伊交流事業 第2弾!】
昨年に引き続きイタリア在住の作家、横山明子さんの企画により紙を通じた日本とイタリアの文化交流事業を行っております。
今回はイタリアの紙の街ルッカで行なわれている世界最大のペーパーアートの国際展「LUCCA BIENNALE CARTASIAルッカ・ビエンナーレ・カルタジア」との交流です。
新型コロナウイルス感染症の影響により、1年延期となったこの祭典ですが、「紙がアートになる」をテーマに世界各国から約500件の応募があり、39人のアーティスト(21カ国から参加)が本展示会に参加しました。(横山さんもファイナリストの1人としてこの展示会に参加しています)
ルッカ市の製紙会社で製造されるダンボールや厚紙などを使って4m近くの大きな彫刻像などが制作され、一部の作品は街のメインの広場に展示されるなど大規模な展示会になります。
第10回目を数える今回のルッカ・ビエンナーレでは、招待国として「日本」が選ばれており、世界に誇る「和紙」を生み出した国を紹介する作品として「和紙を使った茶室」制作の提案がありました。
いの町紙の博物館では森木ペーパーさんと協力し、和紙職人の方々や製紙会社さんに紙を提供してもらい、イタリアへ和紙を届けました。
完成した「和紙の茶室」は、一枚一枚が「芸術品」のように洗練されている美しい和紙を鑑賞できる様になっており、普段使い慣れたダンボールや新聞紙といった紙とは全く違う「日本の紙」の文化の厚みに参加した各国のアーティストたちも魅了されていた様でした。
 和紙の文化を世界に発信する貴重な機会となりました。引き続き交流事業を続けて行きたいと思います。
「ルッカ・ビエンナーレ・カルタジア」は9月26日まで開催されています。
〇和紙を提供いただいた方々(順不同)
田村晴彦様、尾崎伸安様、田村寛様、井上手漉き工房様、
内外典具帖紙㈱様、鹿敷製紙㈱様、㈱モリサ様
横山明子さんインタビュー
【日本語訳】
私の名前は横山明子です。私は日本人でフィレンツェに20年住んでいます。
私はフィレンツェのアカデミア美術学校に通いました。
和紙を選んだのは、和紙の透過性、光を使って遊べる事、更に和紙で立体感を加えられる事が好きで、この素材を選びました。
 私はイタリア美術に大きな影響を受けました。 ですから一見、イタリアと日本という遠く離れているように見えるこの二つの世界を(作品で)結びつけたいと思いました。
 和紙は繊維が長いアジア圏の特殊な木の皮を使って製造されます。
 この長い繊維によって薄い紙を漉くことができるんです。
この「和紙の茶室」を作るに当たって、最初にアイデアが浮かびました。
 外側、内側から光を当てて照らして、茶室の壁にいろんな種類の和紙を貼って、この茶室の空間が和紙見本でできている感じにしようと思いました。
 いの町紙の博物館に和紙を送ってもらえませんかとお願いし、そして和紙の輸出会社森木ペーパーさんの貴重な協力も得て、1500種類近くの和紙の見本を送って頂きました。
 この「和紙の茶室」に入って見てもらうことによって、「和紙の歴史」を発見してもらえるのではないかなと思います。
協力者の皆さんについて書いた投稿
ルッカビエンナーレのリンク
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